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聖徳太子と虚構説

　聖徳太子は今から1400年前の日本で活躍された、偉大な政治家です。賢者として知られ、十人の人が同時に話すのを聞き分けたとか、不思議な力で未来を予知したとか、神馬を駆って空を飛んだなど、伝説中の人物でもあります。

　史的には、仏教の手厚く保護されたこと、十七条の憲法をや冠位十二階を定められたこと。遣隋使を派遣されたことなどが有名です。

　特に遣隋使に持たせた『日出づる国の天子、書を日没する処の天子に致す』の文言は、隋の皇帝、煬帝を激怒させたと記録にも残っています。

　昭和世代の私には聖徳太子といえば、高額紙幣の代名詞でもあります。

　日本の歴史上最も有名で、人気のある方といえるでしょう。

　ところが近年聖徳太子の存在を虚構とする説が広まっています。特に大山誠一氏は「厩戸王(聖徳太子)の事蹟と言われるもののうち冠位十二階と遣隋使の２つ以外は全くの虚構」と主張されています。

　ではまず、冠位十二階から見てゆきましょう。